志保です。
横浜っ子ですが、山形に嫁いでもう20年以上経ちました。本業は女性医師ですが、趣味のキモノが高じて「きものコーディネーター」になりました。
私は今年、60歳になります。還暦を、赤いちゃんちゃんこではなく、母から譲られたキモノで人生を振り返り、これからを豊かに生きられる記念日にしたいと考えています。
キモノは、富士山や桜のように、日本文化のひとつです。着物を着た人は、文化の一部になれるのです。私は「きものコーディネーター」として、それぞれのライフスタイルに合ったキモノの着こなしをご提案しつつ、“人生の節目をキモノで迎える”文化を広めていきたいと考えています。
なぜ、このような思いに至ったのかというと、大きなきっかけは、東北大震災のあと、当時通っていた着付けのグループで陸前高田に慰問に行った際のできごとでした。
私は、踊りながらキモノの帯結びをする「帯舞い」という踊りのサポートとして参加したのですが、地元の高齢の女性たちが「私もキモノは沢山持っていたの。無くなっちゃったけれど今日見られて良かったわ」「あなたのキモノに似たものを持っていたのよ」などと積極的に話しかけてくれました。
被災によってすべてを失ったように見える人でも、大事に身に着けていたキモノの思い出はしっかりと残り、そして、誇りを持って語ることができるのだと気づきました。この出来事をきっかけに、単なるキモノが好きという思いから、私たちの人生に彩りと誇りを与えてくれる“キモノ文化”をもっと広めたい、そう思うようになりました。
それ以降、「きものカラーコーディネーター®」の資格を取得して、コーディネートに悩む女性の相談に乗ったり、海外の方にキモノを紹介するファッションショーの企画を行うなど、キモノ文化を普及する様々な活動を行ってきました。
こうした活動を通じ、「親から譲られたキモノの取り扱いに悩んでいる」、「キモノを着ようと思っても呉服屋さんに行くのに抵抗がある」という悩みを抱えた女性が多くいることを知りました。
そこで、「キモノを嫌いになってほしくない、キモノの楽しみを分かち合いたい」と考え、ブログを始めました。
一人でも多くの人がキモノを好きになり、“人生の節目をキモノで迎える”方々が増えることを願って。
*「きものカラーコーディネーター®」は、一般社団法人きものカラーコーディネーター協会(代表理事能口祥子)の登録商標です。
豊岡志保
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