高次脳本⑩ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本
高次脳本⑩ わかってくれるかな、子どもの高次脳機能障害 発達からみた支援
子どもが交通事故や脳炎、または脳の血管の病気で高次脳機能障害が後遺することがあります。
学校や、幼稚園に早く戻ってほしいと、早めの退院、早めの復学になることが多いです。私も元の環境に戻ることが子供の成長には一番効果があると思っていました。
でも、この本の中には復学は十分環境を整えてからと書かれています。外見からは障害があると感じられない子どもが復学して、疲れやすかったり、イライラしていても、周りは理解できないでがんばらせるかもしれません。頑張れない自分に落ち込んだり、自分のことをできない子だと思ったり。子どもは両親、家庭、学校という環境を自分ではかえられないのです。
この本では、ベテランママと支援者のアドバイスが症状ごとに掲載されています。
例えばプールの実習の時の着替えを前もって練習しておくこと、確認しつつ最初から完璧を目指さないこと、苦手をオープンにすることなど現実的なアドバイスは、戸惑うママたちにお役立ちです。ママたちが一人で悩まないで相談できるように、地域の家族会の活動も紹介されています。
太田令子先生が山形で講演してくださったのは平成30年でした。「子供たちが未来を豊かに生きるために」という題名に先生の願いが込められています。
リンク
その時一緒に講演してくれた秋田県のシンガーソングライター 大川千里さん。彼女も子どもの時白血病から高次脳機能障害が後遺した当事者です。 可愛かったなあ。