色で楽しむキモノ~Let's coloranalyze!~

医師できものカラーコーディネーターが着物の魅力と生活のスパイスを書いています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

長襦袢の袖が長い!

赤い襦袢が手首に覗いてます。気になる~ 時々きものの袖から長襦袢がのぞいてしまうときがあります。特に、絹の長襦袢と木綿キモノの組み合わせでは滑りの良い長襦袢が手首からのぞいてしまいます。 その時は慌てず、袖をまくります。 そしてできるだけ肩の…

ユニークな柄の着物、ハーメルンの笛吹き

今日のきものは奈良県生駒市の有名な「きもの なかむら」さんで購入したものです。 昔の結城紬ということでしたが、FBの画像を見たとたんに一目ぼれでした。 偶然東京に行く機会があり、中野モノモノで購入。今から思えばコロナ寸前のラッキーでした。 https…

カジュアル orフォーマル~白生地から誂えるきものの旅 コーディネート編

この染め紬はとても柔らかい結城紬(真綿紬)でできています。紬は普段着と言われますが、今の生活できものを着るのは、お友達との食事とか、自宅にお客さんを招くなどちょっとおしゃれをしたいけれど訪問着を着るほどではない時にスマートに装うというイメ…

スヌードはいかが?~着物コートの防寒対策

きものコートは洋服と兼用とか着物をリフォームしたものなどいろいろありますが、弱点が一つ。首回りが寒いんです。キモノの襟に沿わせると首の後ろのえもんをかっこよく抜いたところに風が通ります_| ̄|○ ストール、マフラーをすることもありますが、ずれ…

奇跡の半襟付けでサクッと半襟付けました

先日はうそつきな襦袢の話をしました。 年末に向けて、長襦袢の半襟を2枚まとめて縫いました。 半襟付けはきもの好きにとっても、難関です。めんどくさい。うそつき襦袢、うそつき襟に頼ることも多いのですが、今回は頑張りました。 どちらも色は単色ですが…

嘘つきな襦袢知ってますか?

ウソつき襦袢の本当 先日、Zoom会議に着物で参加しました。皆さん着姿を褒めてくれました。が、一番盛り上がったのはウソつき襦袢の話でした。実は会議前の10分で着ました。帯は写らないので半幅帯にしましたし、足袋ははいていませんでした。パソコンの画…

きもの姿の暖かアイテム

足指先が補強されている、足袋用ストッキング きもの好きさんはストッキング嫌いが多い? 私は足袋型ストッキングの愛用者です。寒くなるとすぐ装着。いくつかのメーカーから出ています。 // 2年くらい別のメーカーのストッキングを愛用していたのですが、…

型染めの可能性~白生地から誂えるきものの旅(20) 番外編

型染めは手書きの染めとは違って、いくつも同じキモノがあるのでは?と尋ねられました。プリントとは異なり、手染めの型染めを知っていただきたいと思います。 NHK美の壺や雑誌美しいきものに良く掲載される銀座の有名呉服店のHP (銀座の着物専門店【銀座も…

着ているひとが素敵なきものを目指して~白生地から誂えるきものの旅(19)

59きものの博多帯と合わせて。青と茶色のモダン柄の帯。 素s手、白い帯は万能説を確認しました。 さて、私の手元に来てくれた着物。生地がほっこりした紬(結城紬)で、しなやかです。 さっそく2種類の帯と合わせてみました。 羽織を着たり脱いだり。墨色…

反物からきものへ~白生地から誂えるきものの旅(18)

着物が縫いあがりました きもののカタチが出来上がりました。実はこの時点では私が見たのは節子さんからの写真です。ハートが袖に肩に裾に踊っています。私のハートも踊ります! うっとり~ 憧れのきものにイメージ似ていますか? 水色の❤(葵)は疋田と暈し…

柄合わせ♪狂騒曲♪~白生地から誂えるきものの旅(17)

染め上がった反物をきものに仕立てるためには、生地を切る(裁つ)ことが必要です。きものは一反の反物を8つに裁ちます。裁ち方によって柄の出方が変わり、驚くほど着た時の印象が変わります。柄の大ぶりなものは特に、上前に柄が出るか、どの柄が出るかで…

染め上がりの反物公開します!~白生地から誂えるきものの旅(16)

アトリエまさ木節子さんが染め上がりの反物を美しい写真で送ってくれました。インターネット便利すぎる。 茶色、クレーの柄の中の疋田染めも、水色のぼかしのところも、思い描いていた以上の出来上がりにうっとりしています。 葵の葉脈が天使の背中の羽のよ…

きもの姿の暖かアイテム

足指先が補強されている、足袋用ストッキング きもの好きさんはストッキング嫌いが多い? 私は足袋型ストッキングの愛用者です。寒くなるとすぐ装着。いくつかのメーカーから出ています。 2年くらい別のメーカーのストッキングを愛用していたのですが、仕様…

悩ましい八掛えらび~白生地から誂えるきものの旅(15)

反物が染め上がりました!現在、柔軟のしという工程に入っています。 袷の着物に仕立てるために八掛を選びます。八掛はキモノの裏地の様なものです。でも、袖先から見えるので、目立つ部分。昭和の頃は、赤、臙脂色が多かったようです。私は共八掛、ほとんど…

反物のベースの色を染める、引き染め~白生地から誂えるきものの旅(14)

型染めと同じ日に、反物の地色の染めも行われました。 引き染めという手法です。 引き染め 反物の端を張り木で挟み、伸子で引き伸ばして張るように広げます。そして「引き刷毛」と呼ばれる専用の刷毛に染料を含ませて、一気に染めていきます。広い面積を染色…

型染め、本番~~白生地から誂えるきものの旅(13)

アトリエまさ木のマダム節子さんから、型染の動画、写真が届きました。 私が選んだ葵の柄、どんなふうに染められるのか? 節子さんの説明から 今回の葵の柄は本来色ごとに15〜16枚の染め型を使用します。 Kerosの好みで柄を減らし、色もランダムに付けたた…

型紙パネルを飾る~白生地から誂えるきものの旅(12)

きものは染めの工程に入っています。アトリエまさ木節子さんからの連絡待ちです。 先日、ブログに挙げたパネルと寝室の壁に取り付けました。三つ一緒に並べました。 実は私の家には畳の部屋はありません。洋風のインテリアともマッチしますよね。額に入れず…

山形の味の原点 芋煮、kerosの最初 

今週のお題「いも」 お題 いも キマシタ~ 私が住んでいる山形といえば芋煮。いもこじるとも言います。 河原でも、お料理屋さんでも、家庭でも料理します。我が家はしょうゆ味です。 芋煮向けにはこんなお芋があります。 山形市内村木沢地区には悪戸芋(あく…

残った型紙からパネルに作りました~白生地から誂えるきものの旅(11)

型紙から作ったパネル。 小紋の色型紙から作製したパネルが出来上がってきました。 地元の職人さんは大学生に見えるほど若々しい、素朴な雰囲気の女性です。出来上がった、裏打ちとパネル作成の技術は素晴らしく、紙に描かれた葵が3枚の見事なパネルになり…

秋の色(1) 母の小紋

ちりめんの小紋と山形白鷹の帯です。 この小紋は母から譲られたものです。色は海老茶と濃い紫の間で光の当たり方によって変わります。おそらく、元々の小紋を染め変えたものと思われます。紅型の御所解け風です。いわゆる昭和のキモノの一つ。このような雰囲…

普段キモノの楽しみ(4)

秋になり、嘘つき襦袢に、木綿キモノで過ごすことが多くなりました。 きものカラーコーディネーターのkerosです。 キモノはポケットがないから、バックを持たなければと思っている方! キモノ姿にはたくさん入れるところがあるんです。 ちょっとコンビニまで…

京都へ戻った型紙、残った型紙~白生地から誂えるきものの旅(10)

キモノつくりは運動不足とは無縁。 再び、京都へ 京都のアトリエまさ木、節子さんへ型紙を送りました。 節子さんは小紋柄の見本に、葵の葉の中の柄を書き込んでくれました。型紙がぐっと立体的になりました。カラーカードと合わせてみるとイメージが膨らみま…

普段キモノの楽しみ(3)

木綿のキモノも襟を添えたい季節になりました。 シンプルな縞しまの木綿キモノを2種類のベージュベースの半幅帯でコーディネートしました。 音楽が好きな人なら、ピアノの鍵盤と音符の帯、シーズンカラーがスプリングさんは丸の続いた可愛い帯を選びますか?…

普段キモノの楽しみ(2)

染めの小千谷縮です。夏大島の半幅帯であっさりとコーディネート。 小千谷縮は後染めでヨロケ縞で染めてもらったもの 実は友人と二人で同じ色に染めたので、オータムの彼女とサマーの私に両方に似合い、できれば晩夏に着られるこっくりした色が希望でした。 …

普段キモノの楽しみ(1)

普段キモノの楽しみ 4月から週4日間きもの生活を目指しています。 今年の夏は、たくさんキモノを着ました。キモノといっても浴衣あり、木綿キモノありで長襦袢を着ないで、帯は半幅帯で気軽に着ています。 家にいる時はキモノを着る。自分の時間が楽しくなる…

続々 葵柄再考~白生地から誂えるきものの旅(9)

初心にかえって柄を決める キモノの柄配置を自分で決める!難しい。2つのパターンを作って交互に染めて、流れのある模様をつくりたい。悶々としましたが、行き詰った時は人に頼る。 着物好きの地元の若い友人をお茶に招きつつ、図案を選ぶアイデアを考えても…

続 葵柄再考~白生地から誂えるきものの旅(8)

KICCAきものカラーコーディネーター®、リハビリテーション科医師のkerosです。 これまでの旅 京都の型染め工房へキモノの柄の相談に来ています。職人さんのお話が興味深くて、寄り道していました。 さて、白生地に染める葵の柄は思ったよりもゴージャスで迷…

葵柄再考~白生地から誂えるきものの旅(7)

葵柄の完成度の高さに迷い中 私の反物用の元の柄はゴージャスです。葵の葉のほかに花や葉が流れるように満遍なく描かれています。これは紙の試し刷りです。もうこのまま額に入れて飾りたいくらい素敵。 紙に試し刷りされた葵柄 この元の型紙は和紙に描かれて…

京都キモノを学ぶ旅~白生地から誂えるきものの旅番外編その3

染め工場見学の最終回 京都 型染め 〈 地色は最後に決める〉 帯の柄を見ていて、これで出来上がりかと思いましたが、これから地色を染めていきます。 まず、柄を染めて、それから地色。柄が泣かないように(にじまないように)糊で伏せています。糊を伏せた…

京都キモノを学ぶ旅~白生地から誂えるきものの旅番外編その2

KICCAきものカラーコーディネーターで、リハビリテーション科専門医のkerosです。 染め工場見学は続いています。 〈日本の柄〉 疋田、ひったと読みます。 大きな柄の中に埋めるように染められる疋田柄。 左は染め、右は絞りです。絞りの方が立体感があります…