キモノの文様 雪輪
雪輪
雪の結晶は「六花 むつのはな」とも呼ばれ、黒い布の上で見ると、美しい六角形になっています。昔の雪は大きかったのか、それとも目が良かったのでしょうか?顕微鏡がない時代にこの図案を見つけた人は素晴らしい観察者です。
木村孝さんの『文様の名の物語』から、「雪の文様は冬のものとは限りません。・・・雪によって冬を想わせ、寒気の絵柄を見せて涼味を感じさせようとするかのようです。」夏の浴衣の柄に書かれたものもあるのです。
雪輪はピンクや水色、必ずしも雪を思わせる色ではなく、純粋に文様として描かれていて、柄としての抽象度が高いと思われます。