色で楽しむキモノ~Let's coloranalyze!~

医師できものカラーコーディネーターが着物の魅力と生活のスパイスを書いています。

2021-01-01から1年間の記事一覧

私のきものストーリー③

“人生の節目を着物で迎える”文化を広めていきたいと思ったきっかけは、東北大震災でした。震災の被害のあと医療者としていろいろ仕事もして深く思うこともあったのですが、きものについても同じように印象的なことがありました。 東北大震災のあと、当時通っ…

春の色 ピンクを着よう②

パーソナルカラーに合わせたピンクを選びましょうという提案をしました。 letscoloranalyze.hatenablog.com 私物キモノを振り返りますと、見事にサマーでした。 灰色が勝った淡いピンク、小紋でも帯の色合わせがバリエーションが利きます。 きもの 左からち…

高次脳本⑩ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本⑩ わかってくれるかな、子どもの高次脳機能障害 発達からみた支援 子どもが交通事故や脳炎、または脳の血管の病気で高次脳機能障害が後遺することがあります。 学校や、幼稚園に早く戻ってほしいと、早めの退院、早めの復学になることが多いです。私…

春の色 ピンクを着よう①

春の色 ピンクを着よう 東京はもう桜が咲いているのですね。山形ではフクジュソウの黄色がまぶしい季節です。 春の色といえば、桜が咲くようになるとピンクが着たくなります。お恥ずかしながら、褒められることも多いのです。たぶん着物を褒めてくれるのです…

フネさんに見える上着

フネさんに見える上着 フネさんのよう、と言われました。けっこう嬉しい。 麻の割烹着をつくりました。 と言っても息子のゆかたからのリフォームです。小千谷縮のゆかたを息子に誂えましたが、結局着ないまま返してきました。 それでリフォーム。 引っ張りの…

高次脳本⑨ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本9冊目 前頭葉機能不全その先の戦略―Rusk通院プログラムと神経心理ピラミッド 高次脳機能障がい者支援に行っているリハビリテーション科の医師(きもの大好き)がおすすめする本の紹介です。 著者の夫は音楽の専門家であり、ヨーロッパを中心に仕事をし…

高次脳本⑧ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本8冊目 壊れた脳 生存する知 高次脳機能障がい者支援に行っているリハビリテーション科の医師(きもの大好き)がおすすめする本の紹介です。 高次脳機能障害を発症した患者さんのご家族の方は発症前と比較して良くならない、変わってしまったと言いま…

私のきものストーリー②

今週のお題「〇〇からの卒業」からの卒業です。 母が着物を卒業した話を書きます。 左)母から譲られたきものを着たkeros、右)最後に買った着物である黄八丈を着た母喜寿の祝いの写真から 母の着物 私の母は、海の近くの田舎で育ちました。医家の長女として…

高次脳本⑦ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本7冊目 交通事故で頭を強打したらどうなるか? 高次脳機能障がい者支援に行っているリハビリテーション科の医師(きもの大好き)がおすすめする本の紹介です。 大学に復帰してから、マンガを描き、囲碁をやる研究会を作ったり、課題は友人に得意な分野…

私のきものストーリー①

私は来年、数えで60歳になります。還暦を、赤いちゃんちゃんこではなく、母から譲られた着物で人生を振り返り、これからを豊かに生きられる記念日にしたいと考えています。 着物は、富士山や桜のように、日本文化のひとつです。着物を着た人は、文化の一部に…

高次脳本⑥ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本6冊目 高次脳機能障がい者支援に行っているリハビリテーション科の医師(きもの大好き)がおすすめする本の紹介です。 普通の家庭が大黒柱の夫が高次脳機能障害を得たことで激変します。谷あり山あり。 その過程は率直な文章で語られたこの本をぜひお…

高次脳本⑤ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本5冊目 高次脳機能障がい者支援に行っているリハビリテーション科の医師(きもの大好き)がおすすめする本の紹介です。 医師である父親が書いた、高次脳機能障害を得た娘Pちゃんのドキュメンタリーです。出産まじかに血圧が上がったりするのはよくある…

高次脳本④ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本4冊目。 高次脳機能障がい者支援に行っているリハビリテーション科の医師(きもの好き)がおすすめする本の紹介です。 『日々コウジ中』柴本礼著はコミックで読みやすいので、脳卒中を発症したばかりのご家族や相談に来た当事者の方にまず、お勧めする…

高次脳本③ リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本3冊目です。 高次脳期の障害者支援を10年以上関わっているリハビリテーション科医師がおすすめの高次脳機能障害について本を紹介しています。特に当事者家族が書いた本を紹介しています。 鈴木大介さんは高次脳機能障害を得た後、まず出版されたのは…

高次脳本② リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

高次脳本2冊目です。 高次脳機能障害は見えない障害といわれて、手足のまひや失語症と異なり、一見してわかる障害と比較して周囲から理解されにくいと言われます。自らも自覚しにくいのが特徴とされています。 シェリル・サリバン医師は医師です。スキー場で…

高次脳本① リハビリテーション科の医師が選ぶ障害の本

今まで、着物中心に書いてきましたが、今回は障害の本の紹介をしたいと思います。 私の専門の一つに高次脳機能障がい者への支援があります。 高次脳機能障害は見えない障害といわれて、周囲から理解されにくいと言われます。 悩んだ当事者(患者)やご家族が自…

着物にならなかった反物、生地が裂ける謎

木綿の反物の生地が裂けていしまう謎? この反物です 染料屋さんからのコメント 綿は酸化染料が使われることが多い 染料だけでなくバッファーの様なものも使用するのでそれが生地を劣化させた可能性が高い。 長い間保管されていたため、薬剤が付いたままにな…

長さが足りない木綿の反物 続き 失敗でした

京都に送った、木綿の反物、結果が出ました。着物になりませんでした。失敗です。 水通し、色止めしてもらったところ、色落ちが強くまだまだ色も落ちそうであること、そのあと機械乾燥では裂けてしまうとのことで自然乾燥で対応してもらいました。 こういう…

青い城 もう一人の赤毛のアン

今日は私のおすすめ本です。『青い城』ロマンティックな小説です。作者のモンゴメリーは「赤毛のアン」で有名なカナダの作家です。 // リンク 青い城あらすじ カナダの旧家の行き遅れ娘のヴァランシーは、29歳の誕生日を迎え、周囲からは無視される、軽んじ…

長さが足りない木綿の反物を仕立てるの巻

先日、フリマアプリで気に入った木綿の反物を買いました。濃い茶色に絣入り、もしかしたら手織りかも。 通常はきもの用の反物は13mですが、10m60cmと書いてありました。いつも少し布の残りが出るので、大丈夫だろうと購入。 ところが… 地元の和裁士さんにこ…

節子・クロソフスカ・ド・ローラ 憧れのきもの人

今週のお題「告白します」 私の夢はスイスのロシニエ―ルにあるグランシャレで憧れのきもの人である節子さんとお茶をすることです。 節子さんとは『節子・クロソフスカ・ド・ローラ』さま 私の憧れのきもの人ナンバー1です。 20世紀最後の画家、バルチュス(故…

春の色を少し早めに着る(オンラインミーティングにおすすめ)

お題「#この1年の変化 」 昨年のこの時期から、オンラインでの会議、集まりが増えました。自宅からでも春を届けましょう。オンライン会議でのきものカラーコーディネートについて、意識していることがあります。 春の気配を探して、近所を散歩するも、山形で…

2021年チョコレートコーデ(遅すぎ!)

今週のお題「チョコレート」 2021年のチョコレートコーディネート 左 袋帯からリメイクした半幅帯とコーディネート、 右 お得意のメリカりで購入した染め帯、良いものです。 春の薄緑色の帯揚げ、帯留はグレイ系でシックに。 おとなのチョコレートコーデ、日…

毛皮にニットのフード(スヌード)で冬に勝つ!

毛皮のニットでつくられています。フードにスヌードがついているような構造です。 少しタイミングが遅れてしまいましたが、雪国ではまだ必要なフード。そして、着物で寒い首の後ろをカバーしてくれるスヌードをみつけました。メルカリです。 フードがないコ…

バレンタイン・コーディネート♡

2020年のバレンタインコーディネート 今週のお題「チョコレート」 学生時代はだいぶ前ですが、ショコラティエ・エリカのチョコを贈るのが流行っていました。送る相手がいなかった思い出が… 今もお店があるんですね。 商品のご紹介・ご注文 | チョコレート専…

勝間和代さんの無料メルマガでコラムが掲載されました

誂えたきもの、紬に型染めです。柄の配置で苦労しましたが、お気に入りの一枚になりました。 勝間和代さんのオンラインサロン「勝間塾」に入っています。勝間塾に入って変わったこと、特にコロナ感染対策が蔓延している時期に行ったこと、という募集がメンバ…

飛鳥奈良時代の色は鮮やか

日本らしい和の色というと、どうしても草木染の柔らかい色が思い出されます。 日本の配色事典によりますと、古代は赤、黒、白、青が基本色とされたいたようです。その後、仏教の伝来とともに中国から入ってきた、陰陽五行説の色彩は、現在でも寺院の祝祭の幕…

紬のコーディネートの魅力

自宅で着る紅花紬のコーディネート 三つの半幅帯と色違いに合わせてみました。 緑と紫の半幅帯では着物の緑の糸が浮き立って、黄色い帯では黄色の糸が、赤い帯には赤い糸がそれぞれ浮き立って見えてきます。 染めのきものでも、帯の色によって、着物の色の見…

「リハビリテーション色彩学」が紹介されました

きもの好きのバイブル、アレコレで企画された写真撮影会。思い切って参加したことがきもの友達ができるきっかけになりました。もう6年前、その時の一枚です。 https://rkaorin.hatenadiary.jp/ ブログの書き方を提案している記事です。このブログが引用され…

紬の色の魅力

お正月も終わって、自宅できものの整理をしたらもう一枚黄色いキモノがでてきました。 アルファベットが織り込まれている半幅帯と合わせて これは姑から譲られた紅花紬。拡大してみると黄色だけでなく緑、青、赤と多彩な色で織られているのがわかります。遠…